平成27年12月11日(金)一般質問を行いました(詳報)
ご報告が遅れましたが、昨年12月議会で一般質問を行いましたので、詳細な報告をさせていただきます。
テーマは以下の3項目です。
- 番号カード(マイナンバーカード)普及について
- 山歩き観光事業について
- 認知症の国家戦略と我がまちの取り組みについて
「番号カード(マイナンバーカード)普及について」
<質問>
番号カード普及率50%の達成年度はいつか。どのような取り組みを考えておられるか。現時点で普及率50%の達成を年度ごとに、どのような取組をされようとしているのか御答
弁ください
<部長答弁>
国は、平成30年度末までに国民の約69%に個人番号カードを発行する見込みであり、本市も国に合わせた普及率を達成する積極的な取組みが必要と考えております。
・現段階では、平成29年度に、市長公約であるコンビニでの諸証明の交付比率50%の目標を実現するため、市民への周知活動を積極的に行っていきたいと考えています。
<質問>
ここは、市長が陣頭指揮を執っていただく必要があると思いますが、 市長の推進のご決意をお聞かせください。
<市長答弁>
マイナンバー制度の目的は、「公平・公正な社会の実現」「国民の利便性の向上」「行政の効率化」であり、国はこれらを実現させるために個人番号カードの普及を推進しています。
糸島市としましても、個人番号カードを普及させるために、国の施策と併せて、コンビニ交付や市の独自取組みを積極的に 推進していきたいと考えています。
<質問>
コンビニ交付の準備が進んでいるが、市民への周知、利用促進の取組について伺う。
番号制度で県内30団体(50%)が参加予定。その中で、糸島市と新宮町が先行して交付開始される。これに間違いありませんか。
<部長答弁>
間違いありません。県内では、糸島市と新宮町が先行して平成27年度から開始する予定で、糸島市が1月、新宮町が2月開始の予定です。
<質問>
市内のコンビニは何店舗あるのですか。また、開始のセレモニーは行うのですか。
<部長答弁>
店舗はセブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクスの4社で、全国約4万5千店舗あり、糸島市内はセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートで24店舗あります。
また、1月25日開始しますのでセレモニーという形で開始の式を予定としております。
<質問>
セレモニーは行う場所はどこですか。
<部長答弁>
現在、商工会にお願いしており、確定ではありませんが、志摩の方のセブンイレブンを紹介いただいており、そちらでの計画を進めている状況です。
<質問>
番号カードがほぼ届いた今こそ市民への周知、利用促進の取り組みを強化すべきと思いますが、いかがでしょうか。
<部長答弁>
個人番号カードの利便性の周知については、カードのセキュリティ対策など安全性の周知や、高齢者や障害者の方などへのきめ細かな周知が必要と考えています。
現在まで、市広報やマスコミへの情報提供以外にも、校区区長会、民生・児童委員協議会、障害者団体等に説明を行ってきたところです。
ご指摘の件については、個人番号カードとコンビニ交付の全戸チラシを12月15日付で行う計画としています。
今後も、市民の方への積極的で、きめ細やかな周知・啓発を行いたいと考えています。
<質問>
コンビニ交付の普及が図られることにより、市民の利便性がどのくらい向上するのか。窓口業務がどのくらい軽減できるか。諸証明書は、コンビニが普通、特殊のもののみ、市役所で受取るのが常識の時代をいつに設定されますか。
<部長答弁>
コンビニ交付は市民の利便性の向上を図るものであり、これからの国が進める情報連携で個人番号カードの利便性が浸透すれば、利用は大きく増えると考えます。
時期は申せませんが、コンビニ利用が普通となるよう、市長公約実現化プランの達成に向けて、周知・啓発に努めたいと考えています。
<質問>
窓口業務がどれだけ軽減できるかの試算が出るのではないでしょうか。軽減できた労力は市民に還元しようとされていますか。お答えください。
<部長答弁>
コンビニで発行する諸証明は、全証明の大半であり、目標の交付率50%が達成できれば、将来的な人件費、窓口経費の削減につながると考えています。
今後、様々な行政サービスでの活用が見込まれるため、市民の福祉、教育、医療等に財
源を活用できるよう努めていきたいと考えています
「山歩き観光事業について」
<質問>
糸島人気の一つして、手軽に登れる都市圏の山という評判をどのように受け止めておられるか。糸島の山歩き掲載の10の山と羽金山について伺う。
<部長答弁>
本市の山々は、都市圏の住民が身近に四季折々の花や景観の鑑賞、森林浴など、多様な楽しみ方ができる場所であり、重要な地域資源、観光資源の一つと考えている。
羽金山は、白糸行政区と連携して活用を検討したい。
<質問>
羽金山をマップに載せることはできないか。
<部長答弁>
可能で掲載するようにする。
<質問>
山歩きガイドの養成やトイレの整備、駐車場の確保に取り組むお気持ちがあるのか。
<部長答弁>
登山者等が糸島の山歩きを満喫できるよう、山歩きガイドの後継者育成やトイレ等の必要な環境整備を進めていかなければならないと思っている。
<質問>
登山者に対するサービス充実のため、トイレ、登山道の整備、案内板、駐車場、避難小屋は、
11カ所の山で均衡が取れているのか。
<部長答弁>
施設については、それぞれの山で整備状況や登山客数、地理的・地形的条件などが異なるため、これらに応じた環境整備を行っている。
山歩きガイドについては、現在、不足している状況ではない。
ただ、高齢化等による人員不足やガイドニーズの増大も予測されるため、今後、関係団体と連携しながら、後継者の育成について検討していきたい。
トイレの整備は、1か所で1,500万円程度かかる。計画的は整備が必要と考えているが、市単独事業による早急な整備は難しい。今後、財源を確保しながら、整備・改修を行っていきたい。
<質問>
福岡都市圏からの登山者が多いと聞く。ブランド糸島の一つとして、福岡市と連携した事業
が取り組めないか。
<部長答弁>
現在、本市の登山マップ4種類と早良区のマップを相互に配架している。
また、H26年度からは、両市のボランティア団体の共催で、背振山系山開きが開催されており、市は、広報やホームページでの参加案内の支援を行っている。
連携事業については、福岡市と協議を行いたい。
{認知症の国家戦略と我がまちの取り組みについて}
<質問>
「認知症になると考えることができなくなる」「日常生活ができなくなる」「いずれ自分自身のことも分からなくなり、意志や感情もなくなる」など認知症について根強い偏見があります。
認知症の方が今まで通り暮らしていくために、どう取り組むか見解を。
<部長答弁>
大きく分けて5つの柱で取り組んでまいります。
①一つ目として、市民の方に認知症についての理解を深めてもらうこと、普及・啓発が大事だと考えます。
具体的には、
・広報・HPなどでの特集
・認知症サポーター養成講座の開催
・学校の総合学習の時間を活用した授業など でございます。
②2つ目には、認知症の方及び家族の方への支援を行ってまいります。
具体的には、
・地域包括支援センターなどを核とした相談体制の充実、強化
・糸島医師会からの推薦による認知症嘱託医の設置
・「認知症カフェ」設置の推進
(現在、助成事業を活用して開設 3か所)
・(今後)認知症地域支援推進員の設置を予定
(推進員は、地域包括支援センターと連携しながら認知症の人やその家族等への相談支援を総合的に行う。)
③3つ目として、認知症の早期発見、そして適切な治療へつなげる取り組みを進めてまいります。
具体的には、
・タブレット式のタッチパネルを導入し、保健師などが活用。
(これまで622人の方が使用)
・(笹栗議員より先進市事例のご紹介をいただいた)
市のホームページに認知症の簡易チェックができるシステムを導入。
(11月のアクセス件数 本人用1,053件、家族用966件、合計2,019件)
・糸島医師会病院においては、今年4月から認知症外来を設置していただいており、かかりつけ医からの紹介により、市外の病院へ行くことなく、早期の診断が可能となってる。
今後、充実させていく取り組みとしては、
・認知症を発症した初期の段階から病状が進行し、生活機能が低下していく段階に合わせ、いつ、どこで、どのような医療・介護サービスを受ければよいのか対応の流れをあらかじめ標準的に示しておく、いわゆる認知症ケアパスの仕組みを整えてまいります。
④4つ目としまして、認知症の方にやさしい地域づくりに取り組んでいます。
具体的には、
・行方不明になられた場合、市と警察、消防などの関係機関が連携して捜索活動を行うSOSシステム協議会を設置。
・防災無線、防災メールを活用し、市民の協力を得ながらの早期発見・保護を目指しています。
・判断能力が低下した時のための成年後見制度の周知など、権利擁護のしくみを普及させていきます。
・また、消費生活相談の担当と連携し、近年多発しています振込詐欺や悪徳商法などの被害防止にも取り組んでいます。
⑤最後に、できるだけ認知症を発症しないための予防の取り組みも進めております。
具体的には、
・介護予防対策として、運動や口腔機能の向上などの指導充実
・住民主体のサロン事業や健康教室などの推進
を図っているところでございます。
<質問>
「我がまちの『認知症サポーター』はどのくらいいて、サポーターが患者と家族を手助けする仕組みはどの様に展開しているのか。」について、現状と課題を。
<部長答弁>
糸島市における認知症サポーター数は、平成27年11月末現在で、3,160人です。
【現状】
- サポーター養成講座を受講された民生児童委員や高齢者サロンのお世話をしていただいている方などは、高齢者の見守り活動等で生かされています。
- スーパーや事業所等の職場研修として取り組まれるケースも多く、それぞれの働く場において認知症の方への対応に生かされていると思われます。
【課題】
- これまでのところ、いずれも個別の活動で終わっており、サポーターの方が活躍できる場を設定する必要があります。
- 活躍する場を数多く作り、サポーター養成講座受講者をその場につなげていく仕組み、仕掛けづくりが必要です。
- また、認知症サポーターやキャラバンメイトの活躍の場を市民の方に知ってもらうように見える化していかなければならいと考えます。
- そのことが、サポーターの増加にもつながっていくことになると思います。
<質問>
『認知症初期集中支援チーム』の設置の考えと取り組みは
<部長答弁>
- 認知症初期集中支援チームとは、保健師・看護師等の医療職、介護支援専門員等の介護職
、医師がチームを組み、認知症の初期の段階で訪問指導、支援計画の提供等の集中的な支援を行う取り組みです。
- 本市の認知症初期集中支援チームの設置目標年度は、平成29年度までとしています。
- 現在までの取り組みといたしましては、糸島医師会から推薦いただいた認知症サポート医を平成27年10月より委嘱し、地域包括支援センターの保健師・看護師が対応した事例に関する相談事業を開始しています。
この認知症の初期診断や対応に関する課題整理を行いながら、糸島医師会と連携し、認知症初期集中支援チーム設置に向けた取り組みを進めていくことにしています。
<質問>
「若年性認知症の交流の場や就業支援などの現状と課題は」について(現状と課題)
課題に対して、どのような施策、事業を行えばよいか、市民、事業者のご理解、ご支援が必要ではないかと思います。
お願いすることは、思い切って早めにして、お知恵をお借りする姿勢が必要ではないでしょうか。
<部長答弁>
若年性認知症とは
- 64歳以下に発症する認知症の総称
- 病院で診察を受けても、うつ病や更年期障害等と間違われ、診断までに時間を要することも多い。
- 高齢の認知症に比べ、病気の進行が早く、興奮、攻撃性、妄想等の症状が現れやすい。などといわれています。
- 若年性認知症の【課題】としましては、
- 若年性認知症の方に加え、親の介護と重なって、複数介護となる可能性が高い。
- 交流の場、居場所作りが必要と考え、本年10月より認知症カフェの整備、運営の助成事業を開始し、現在、この助成を活用して3か所の認知症カフェができております。
- 若年性認知症の早期診断、早期対応のための初期集中支援チームなどの仕組みを整えていきたいと考えております。
- 相談窓口、支援体制の整備として、認知症地域支援推進員の配置を予定しています。
●課題としては、若年性認知症は症状が進行していくため、就労できる期間が短い点があります。このため、市民や事業者に、若年性認知症に対する理解を深めていただき、発症者の異変に早く気づいて、早期治療に結び付けていただくため周知を図っていきたいと考えています。
<質問>
「認知症患者の見守り体制や消費者被害や交通事故防止等の体制は」
<部長答弁>
- 認知症の人の見守り体制
・通常の高齢者の見守りと同様に、民生児童委員、福祉委員の協力を得るとともに、地域包括支援センターを中心とした体制整備を進めています。
・地域での見守りや声掛けが重要となりますので、地域住民が認知症を正しく理解し対応するための基盤づくりとして、市広報等による啓発や認知症サポーター養成講座を推進しています。
※地域の皆様のご理解、各種団体への働きかけが必須です。
●認知症の人の消費者被害防止
- 比較的軽度な認知症高齢者を対象とした日常生活自立支援事業については、市社会福祉協議会で実施。各種手続きや利用料の支払い等を支援しています。
- 高齢者の財産等を守る権利擁護については、地域包括支援センター(社会福祉士を配置)を相談窓口とし、糸島市消費生活センター等関係機関と連携体制を構築しています。
●認知症の人の交通事故防止
高齢者、高齢運転者に対する交通安全教育等は警察関係の方で実施されています。
以上